大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和39(オ)1197 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人中川兼雄、同築山重雄の上告理由第一点について。

所論同時履行の抗弁は、原審で主張されていないのであるから、右抗弁につき判

断遺脱をいう論旨は採用できない。�

本件売買契約解除の場合に支払済割賦金は売主において没収する特約があつたと

の被上告人主張に対し、上告人らが原審でこれを否認する旨述べていたことは所論

のとおりであるか、右否認する旨の主張をもつて所論同時履行の抗弁がなされたと

は到底解されず、その点に審理不尽の違法はないといわなければならない。�

従つて、論旨はすべて採用できない。

同第二点について。

原判決ならびにその引用にかかる第一審判決は、所論甲六号証を認定判断の資料

に供していないのであるから、同号証の偽造をいう論旨および右書証の内容が実際

と吻合しないことの立証として申請した所論D証人の申請を原審が採用しなかつた

ことをいう論旨は、ひつきよう、判決に影響を及ぼさない点の違法を云為するにす

ぎず、その余の論旨は、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難す

るに帰着し、採用できない。

同第三点について。

所論は、原判決が訴訟提起後作成に係る虚構な甲七号証を証拠に供した点に違法

があるというが、同号証の真正な成立は、原判決の引用する第一審判決が挙示の証

拠により認定しているところであつて、その内容を虚構であるとしなければならな

い証拠資料は記録上見当らないし、訴訟提起後作成の書面を証拠に採用したからと

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いつて何らの違法もない。論旨はすべて、ひつきよう、原審の専権たる証拠の取捨

判断、事実の認定を論難するにすぎず、採用できない。

同第四点について。

原判決引用の第一審判決は、事実認定にあたつて、所論のように甲七号証中甲六

号証の複写部分だけを援用するとは判示していないから、右所論を前提とする論旨

は、採用の余地がない。

その余の論旨は、原審の明白な事実誤認ないし理由不備をいうが、原判決に所論

違法は見当らず、右論旨は、ひつきよう、前論点同様原審の専権事項について異見

を述べるにすぎず、採用できない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 下 村 三 郎

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